検診シリーズ④ 「歯ブラシ1本で虫歯が防げる?」
検診でお子さんなどで虫歯が見つかったときのお母さんの反応は様々です。前回述べたように、こち らに冷たい視線(?)を送られるかたもいれば、「いつも、仕上げ磨きを一所懸命しているのに…。」とご自分を責められるお母さんもおられます。でも、そんなにご自身を責めないでください。厳密に言うと、歯ブラシ1本ですべての虫歯を予防することは不可能です。
そもそも虫歯ができるところは決まっています。①かみ合わせのしわのところ、②歯と歯の間、③歯の際の部分の3ヶ所です。
③の歯の際の部分は歯ブラシでも汚れは取れるのですが、①と②の部分は歯ブラシの毛先のほうが太くて歯ブラシだけでは、汚れは十分に落ちません。ならば、どうすればよいのでしょうか。①のしわの部分は、汚れが入らないように、その溝の部分を樹脂を流し込み埋めてしまうという方法があります。これを「シーラント」といいます。詳しくは、このHPの「歯の病気」の「むし歯」のところをご覧ください。要するに歯のでこぼこを埋めてしまい汚れが貯まりにくくするということですね。②の歯の間は糸楊枝、つまり「フロス」を使って汚れを落とすことができれば理想です。なかなか難しいかもしれませんが、前歯、奥歯ともにそれぞれの間をきれいにしてあげてください。
それと、さらにフッ素塗布が可能ならこれに越したことはありません。
以上、これで完璧なわけではありませんが、できるところからやってみてはいかがでしょうか?